ダイエット中にエナジードリンクは飲んでいいのでしょうか。
エナジードリンクには「糖質」が多く含まれているため、ダイエットには向きません。
代わりに、ゼロシュガーのエナジードリンクやカフェイン入り飲料を飲むと、エナジードリンクのメリットはそのままに、痩せやすい体質を維持できます。
本記事では、エナジードリンクがダイエットに向かない理由、その対策案、飲んでも良いエナジードリンクを紹介します。
エナジードリンクはダイエットに向いているの?
結論、エナジードリンクはダイエットに向いていません。その理由は、糖質の多さです。以下に、主なエナジードリンクの糖質量を紹介します。
エナジー ドリンク | カロリー (1本あたり) | 糖質量 (1本あたり) | 角砂糖 何個分? |
---|---|---|---|
レッドブル (185mL) | 85kcal | 20g | 6個 |
モンスター緑 (355mL) | 178kcal | 45g | 13個 |
ZONe 3.0 (500mL) | 265kcal | 66g | 19個 |
栄養等表示基準値によると、一般的な日本人が1日に必要な糖質量は320gです。
レッドブルを1本飲むと約6%、モンスター緑を1本飲むと約14%、ZONeを1本飲むと約20%の糖質量を摂取することになります。
特に、糖質制限ダイエットをしている方は要注意です。糖質制限ダイエットでは、1日の糖質摂取量を130g以下に抑えることが多いです。
ZONe1本には66gの糖質が含まれているため、1日に摂っても良い糖質の半分以上を摂取することになります。そのくらい、エナジードリンクには多くの糖質が含まれているのです。
必要以上に糖質を摂ると、余りが脂肪として蓄積されるため、糖質の摂りすぎは肥満の原因になります。よって、エナジードリンクはダイエットに向いていないと言えるでしょう。
代わりにカフェイン入りの飲み物を飲もう
エナジードリンクに含まれる物質の中で、最も大きな効果を持つのが「カフェイン」です。
エナジードリンクには、アルギニンやアスパラギン酸なども含まれていますが、「集中力向上」「眠気防止」などの主なメリットはカフェインによるものです。
つまり、カフェインさえとればエナジードリンクとほぼ同等の効果を得られるため、ダイエット中ならば糖質をほぼ含まないコーヒーや紅茶、カフェイン錠を飲むことをおすすめします。
ダイエット中のエナジードリンクは多くても1日1本まで
ダイエット中はできるだけエナジードリンクを控えた方が良いです。もし飲むとしても、1日1本までに抑えるようにしましょう。
ただし1本と言っても、500mLのZONeには185mLのレッドブルの約3倍の糖質が含まれています。毎日500mLのZONeを飲んでいては、ダイエットに悪い影響を及ぼします。
できるだけ、モンスターやZONeなどの大容量エナジードリンクは控えるようにしましょう。
エナジードリンクの副作用・デメリット
エナジードリンクを飲むことによって、以下のデメリットを被る可能性があります。
- 太りやすくなる
- 疲労が溜まりやすくなる
- 不眠に陥りやすくなる
- 腎臓に負担がかかる
太りやすくなる
エナジードリンクには、多くの糖質が含まれています。過剰に摂取した糖質は脂肪として蓄積されるため、太りやすくなります。
また、カナダにあるカルガリー大学の研究によると、カフェインを含むエナジードリンクを摂取した人の血糖値・インスリン値は上がりやすい傾向にあるそうです。
インスリンは血糖値を下げてくれるホルモンですが、血中の糖を脂肪に変える役割も持っています。これにより、脂肪を蓄積しやすい身体になる可能性もあります。
このような理由から、エナジードリンクを飲みすぎると、太りやすくなります。
疲労が溜まりやすくなる
エナジードリンクを飲みすぎると、疲労が溜まりやすくなります。
エナジードリンクには、覚醒作用を持つ「カフェイン」が含まれています。カフェインは一時的に疲労を感じにくくしてくれますが、疲労が消えるわけではありません。
疲労を隠すためにエナジードリンクを飲み、身体をごまかして無理をすれば、カフェインが抜けたときに大きな疲労が身体を襲います。
適切にカフェインを摂れば仕事や勉強の良きパートナーになりますが、無理をするために使っていると、いずれ限界まで疲労が溜まってしまいます。
限界まで追い込むためにエナジードリンクを飲むのは控えましょう。
不眠に陥りやすくなる
エナジードリンクに含まれるカフェインは、覚醒作用により眠気を感じにくくします。
昼休み明けなどの、集中すべき時にカフェインを摂れば良い効果を得られますが、夜にカフェインを摂ってしまうと、寝るべきタイミングで眠気を感じにくくなり、不眠に陥ることがあります。
カフェインが身体から抜けるのは、個人差がありますが5~8時間程度です。不眠に陥らないために、少なくとも就寝時間の5時間前からは、エナジードリンクを飲まないようにしましょう。
腎臓に負担がかかる
エナジードリンクに含まれるカフェインは、腎臓に負担をかける可能性があります。
カフェインには利尿作用があるため、カフェインを摂取すると水分不足になるリスクが高まります。水分バランスが崩れると、その調節のために腎臓に負担がかかります。
カフェインを摂取した際には、腎臓に負担がかからないよう、普段よりも多く水分補給をするようにしましょう。
エナジードリンクの健康への影響は以下の記事で解説しています。エナジードリンクを1日1本以上飲んでいる方は要チェックです。
エナジードリンクの効果・メリット
エナジードリンクを飲むと、以下のようなメリットが得られます。
集中力を高められる
エナジードリンクに含まれるカフェインは、眠気を催すアデノシンの働きを抑制する作用があります。これにより眠気を感じにくくなるため、集中力を高められます。
また、アデノシンの働きを抑制すると、やる気を起こしてくれる神経伝達物質(ドーパミン)の働きも活発になるため、活力を向上することも可能です。
ダイエットにおすすめのエナジードリンク3選
- モンスターエナジー ゼロシュガー
- レッドブル・シュガーフリー
- ZONe Unlimited ZERO
モンスターエナジー ゼロシュガー
1缶当たり
カロリー:0kcal
カフェイン:142mg
モンスターエナジーゼロシュガーは、モンスターのカロリーゼロドリンクです。モンスターは容量が多いため、カロリーが多くなりやすいというデメリットがありました。
しかし、モンスターエナジーゼロシュガーはカロリー・糖質がほぼ含まれていないため、ダイエットに最適なエナジードリンクです。
・味とレビュー
糖質ゼロを実現している理由は、人工甘味料のおかげです。甘味を出すために人工甘味料を用いているため、砂糖の甘みはありませんが、さっぱりとした甘味があります。
例を挙げると、コカ・コーラの甘味ではなく、コカ・コーラゼロの甘味です。さっぱりした甘味が好きな方は、ぜひ試してみてください。
レッドブル・シュガーフリー
1缶当たり
カロリー:0kcal
カフェイン:80mg
レッドブル・シュガーフリーは、レッドブルのゼロカロリードリンクです。レッドブルは185mL缶が基本のため、砂糖入りでも1日1本であれば悪影響はそこまで大きくありません。
しかし、ゼロに越したことはないため、味が嫌いでなければこちらがおすすめです。
・味とレビュー
レッドブル・シュガーフリーも人工甘味料を使って甘味を付けています。砂糖入りのレッドブルより甘味が弱い印象でした。
しかし、砂糖入りのレッドブルは甘味が強いので、甘さ控えめが好きな方はレッドブル・シュガーフリーの方が良いかもしれません。
ZONe Unlimited ZERO
1缶当たり
カロリー:0kcal
カフェイン:100mg
ZONe Unlimited ZEROは、ZONeのゼロカロリードリンクです。ZONeは500mLが基本のため、砂糖入りのZONeは、カロリー・糖質を考えるとダイエットには全く向いていませんでした。
しかし、ZONe Unlimited ZEROはカロリー・糖質がほぼ含まれていないため、ダイエット中でも安心して飲むことができます。
・味とレビュー
ZONe Unlimited ZEROも人工甘味料で甘味付けがされています。味はケミカル感が強く、砂糖とは別の甘さという印象です。また、香りが非常に強いため、会社や学校で空けるのはおすすめしません。
味重視であればモンスターやレッドブルのゼロカロリー飲料がおすすめですが、ZONeは大容量という強みがあります。
ケミカルな味が好きなのであれば美味しく飲めるので、一度試してみるのもアリです。
ダイエットとエナジードリンクに関するよくある質問
エナジードリンクと栄養ドリンクの違いは何ですか?
エナジードリンクは清涼飲料水、栄養ドリンクは医薬部外品です。
清涼飲料水は乳製品類やアルコール飲料以外のものを指します。つまり、スーパーやコンビニに並べられているほとんどのジュース・飲み物が清涼飲料水に当たります。
一方、一般的に栄養ドリンクと呼ばれるものは、医薬部外品に指定していされているものです。上の図の「医薬品(医薬部外品含む)」に分類されます。
医薬品・医薬部外品には、厚生労働省が効果・効能を認めた成分が一定の割合以上含まれています。
エナジードリンクは、清涼飲料水に分類されます。そのため、あくまで嗜好品として楽しむものとして売り出されています。
エナジードリンクは寝る前に飲んでも良いですか?
睡眠が浅くなるため、おすすめしません。
エナジードリンクには、覚醒作用を持つカフェインが含まれています。覚醒作用が働いていると、睡眠が浅くなります。
カフェインは5~8時間程度で身体から抜ける(正確には”代謝される”)と言われています。
そのため、就寝前にカフェインを摂取してしまうと、寝付くまでの時間が長くなったり、睡眠効率が悪くなったりする可能性があります。
睡眠の質を向上させるため、可能であれば就寝8時間前から、遅くとも就寝5時間前からはカフェインを摂らないようにしましょう。
エナジードリンクを飲むベストタイミングはいつですか?
お昼ご飯後が最もおすすめです。
おすすめのタイミングは、朝の始業前とお昼ご飯後です。理由は、2時前後に眠気を感じる人が最も多いからです。
エナジードリンクの効果である「集中力を高める」は、摂取後30分~2時間の間に効果を発揮します。
もし始業後すぐに眠くなってしまうのであれば朝に、お昼ご飯後に眠くなってしまうのであれば昼食後にエナジードリンクを飲みましょう。
エナジードリンクは何本飲めば効果が出ますか?
1本で効果が出ます。
エナジードリンクには、1本あたり80~150mg程度のカフェインが含まれています。
個人差はありますが、50~100mg程度の摂取でカフェインの効果を得られるため、エナジードリンク1本でも「集中力を高める」効果が得られます。
逆に、2本以上飲むとカフェインの摂りすぎとなり、効果よりも悪影響を大きく受けてしまうことになります。
欧州食品安全機関(EFSA)は、一度に200mg以上のカフェイン摂取は控えるべきと提言しています。
カフェインは、摂ればとるほど効果が出るものではありません。適量を守って摂取しましょう。
まとめ|ダイエット中のエナジードリンクは1日1本まで
ダイエット中に砂糖入りのエナジードリンクは避けるべきですが、企業努力によりゼロシュガーエナジードリンクも数多く登場しています。
人工甘味料は含まれていますが、砂糖を摂るよりかは遥かに健康に良いです。ぜひ、活用してください。
また、カフェインの効果を得たいのであれば、コーヒーや紅茶に変えてしまうのも手です。おいしく健康的に集中力を高めるために、様々な方法を試してみてくださいね。