最近話題の「水ダイエット」
食事制限や運動をしなくても痩せられるという魅力的なダイエットですが、やり方を間違えるとただ尿の回数が増えたり、お腹を壊してしまいます。
本記事では、正しい水ダイエットの方法・効果や注意点を伝授。この記事を読めば、水ダイエットが始められる知識がつきます。
水ダイエットを考えているor水ダイエットをしている方はぜひご覧ください!
そもそも水ダイエットとは?
水ダイエットは、「たくさんの水を飲む」というシンプルなダイエット方法。
なぜ水を飲むだけで痩せるかというと、水の温度を体温まで上げるためにエネルギーを消費するからです。
水の温度は、冷たいものだと10℃、常温のものだと20℃ほど。それに対して人の体温は36℃と15℃以上の差があります。
体温よりも低い温度の水が体内に入ると、体は体を冷やさないようにするため、エネルギーを消費して水の温度を上げます。このエネルギー消費によって痩せようというのが「水ダイエット」なのです。
水をたくさん飲むことで老廃物が排出されやすくなったり、肌のうるおいを保てたりと、ダイエット以外にもたくさんのメリットがあります。
飲む水の量に決まりはありませんが、飲み水としては1.5Lほどの摂取が推奨されています。これから水ダイエットを始めるという方は1.5Lを目標にしてみてください。
水ダイエットの効果
水ダイエットには、2つの美容・健康効果があります。
脂肪燃焼効果
先述の通り、水を飲むと、飲んだ水の温度を体温まで上げるためにエネルギーを使います。
そのエネルギーには脂肪や脂肪のもととなる糖質が使われるので、脂肪をつきにくくし、脂肪の燃焼を助けてくれます。
500mLの水を体温まで上げるには、平均約24kcalのエネルギーを使うことが分かっています。これより、水を飲む量を1日1L増やすと、1年間で17,400kcalのエネルギーを消費することがわかります。これは、2.4kgの脂肪を燃焼する力に相当します。
ここで注意してほしいのが、砂糖入りの飲み物は極力控えるということ。痩せるために水を飲んでいるのに、それ以上に太ってしまう砂糖を摂ってしまうと本末転倒。
清涼飲料水500mLを水に置き換えるだけで体重が0.030kg減り、体脂肪率が0.019%減少するというデータもあるので、なるべく水を飲むようにしましょう。
美肌効果
- 乾燥防止・肌のうるおいUP
- 血流改善による老化防止
肌は水分量が多いほど良いとされています。一般的に肌の水分割合は30%ほどと言われていますが、20%を切るような肌は乾燥肌と呼ばれ、ハリ・ツヤのない肌になってしまいます。
そのために必要なのが、十分な水分補給。水分がしっかり摂れている日本人は30%と言われており、多くの人が知らず知らずのうちに慢性的な水分不足となっています。
1.5Lも水を飲んでいない!
こんな方は要注意。ダイエット効果と美肌効果をどちらも得られる水ダイエットを試してみてください!
参考文献
Stookey JD, Constant F, Popkin BM, Gardner CD. Drinking water is associated with weight loss in overweight dieting women independent of diet and activity. Obesity (Silver Spring). 2008 Nov;16(11):2481-8.
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Boschmann M, Steiniger J, Hille U et al. Water-induced thermogenesis. J Clin Endocrinol Metab 2003; 88: 6015– 6019.
正しい水ダイエットの方法・注意点
嬉しい効果が多い水ダイエットですが、考えなしに水を飲むだけでは効果が半減してしまいます。
ここからは水ダイエットの正しい方法を6つ解説します。全て守って、最短で痩せましょう!
1.継続して行う
ダイエットの基本であり最難関「継続」
水ダイエットも継続できるかどうかが大きなポイントとなります。
半年で10キロ痩せたい!
残念ながらそこまでの効果はありません。水ダイエットを1年間続けた研究報告によると、1日1Lの水を増やすと2.4kg痩せたということです。焦らず、長期的に継続するということを忘れないようにしましょう。
水ダイエットは、食事制限も運動もせずに痩せられる夢のようなダイエットです。デメリットはトイレの回数が増えるくらい。短期で結果が欲しいのなら、食事制限や運動も組み合わせて行うようにしましょう。
2.一度にたくさん飲まない
小腸が1時間に吸収できる水の量は800mLと言われています。一気に飲んでもただ体を通過して尿になるだけ。こまめに飲むことを意識しましょう。
1回あたりのおすすめの量は200~300mL。コップ1杯程度を目安に飲むようにしてください。
3.食事中・食事前後30分は水を飲まない
水ダイエットをしている方の中には、食事前後に水を飲まれている方が多くいます。しかしこれはNG。食事中や食事前後30分はできる限り水を飲まないようにしましょう。
食事前後に水をたくさん飲んでしまうと、胃酸の濃度が薄まり、食べ物の消化に時間がかかってしまいます。腸に負担がかかり、消化不良に陥る場合もあるので、食事前後はなるべく水を飲まないようにしましょう。
4.カフェインやアルコールはなるべく控える
カフェインやアルコールは利尿作用があり、飲んだ1.1倍の量の水を排出すると言われています。
「仕事中にコーヒーを数杯」「夜にお酒を1杯」程度であれば問題ありませんが、コーヒーを1日5杯以上飲んだり、酔いつぶれるまでお酒を飲むことは控えるようにしましょう。
また、カフェインやアルコールを摂取した後は、水分を多めに摂るようにしましょう。
5.冷たい水より常温の水
水と体温の差で痩せるなら、冷たいものを飲めば効果が上がる!
確かに、冷たい水の温度を上げるのには大きなエネルギーを使いますが、痩せる目的であれば常温の水を飲んだ方が良いです。
10℃以下の冷たい飲み物は、お腹を過度に冷やしてしまい、腸が弱い方であれば簡単に体調を崩してしまいます。さらに、体が冷えると代謝が悪くなってしまうので、痩せにくい体になってしまいます。
36℃の体温からすると、常温の20℃の水でも十分冷たい飲み物です。水ダイエットをする時には、常温の水を飲むようにして、体を冷やさないようにしましょう。
6.水ダイエット中に無理な食事制限をしない
水ダイエット中は、体に多くの水分を入れるため、塩分や栄養分の濃度が薄まります。
熱中症対策には水分と塩分を摂ろう、とよく言われますが、それと同じ考え方です。水ダイエットと食事制限を併用する際は、無理のないものにしましょう。
特に、1000kcal以下の過度な食事制限を行っている方は危険。最低でも基礎代謝分のエネルギーは摂るようにしましょう。
水ダイエットのよくある質問【Q&A】
ダイエットを始めたら最初太るのはなぜ?
太っているのではなく、体の水分量が増えているだけです。
水ダイエットをすると、飲む水の量が増えます。初めは排出機能が追いつかず、体に水が溜まってしまう期間が生まれます。
しかし、排出がうまくされるようになると余分な水分は外に出されるようになるので体重は元に戻ります。
また、戻らない場合はもともと体に水分が足りていなかったことが考えられます。この場合、見かけの体重は増えますが、脂肪が増えているわけでもなく必要な水分が体に入っただけです。
「体重がかなり増えた…」という方は足りなかった水分を摂れたという健康の証です。
ダイエットのモチベーションは少し落ちてしまうかもしれませんが、それだけ健康になり、美に近づいたということですので、水を飲むことはやめないようにしてください!
水ダイエットをするとトイレが近くなった。改善案は?これは病気?
飲む量が増えると、排出する量も増えます。病気ではありません。
水ダイエットは水を多く飲むダイエット方法なので、その分排出する量が増えます。もちろん、増えすぎという方は何らかの病気の可能性もありますが、1日に4,5回増えた程度であれば問題ありません。
1回の尿量は200~300mLと言われています。すなわち、1日1L飲む量を増やした場合、4回ほどトイレの回数が多くなります。
1日の平均的なトイレの回数は5~7回。それに対し、水ダイエットを行っている人のトイレの回数は10回ほど。トイレが近くなったと感じるのも無理はありません。
トイレが近くなるのは水ダイエットの唯一のデメリットですが、そこさえ我慢すれば特にこれといったデメリットは見当たりません。我慢できる回数であれば、頑張って乗り切りましょう。
【まとめ】
脂肪燃焼効果や美肌効果まである水ダイエット。本記事では、水ダイエットの効果・正しい方法・注意点やよくある質問等をご紹介しました。
水ダイエットの正しい方法・注意点
- 継続して行う
- 一度にたくさん飲まない
- 食事中・食事前後の30分は水を飲まない
- カフェインやアルコールはなるべく控える
- 冷たい水より常温の水
- 水ダイエット中に無理な食事制限をしない
これさえ守ればOKです。水ダイエットをしている方や、水ダイエットを始める方は、意識して行ってください!
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