食品添加物

缶コーヒーの香料は危険?健康被害や無添加の缶コーヒーを紹介!

2022年8月26日

「缶コーヒーはどんな香料が入ってる?」
「香料不使用の缶コーヒーはどれ?」

缶コーヒーのいい匂い。その正体は「香料」かもしれません。

香りはおいしさに深く関係する要素ですが、香料と聞くと怪しい物質が入っているのではと感じる方もいるはず。

本記事では、缶コーヒーに含まれている香料の正体や安全性を解説していきます。

缶コーヒーに含まれている香料の正体

缶コーヒーの原材料をよく見てみると「香料」と書かれていることがありますが、物質名までは記載されていません。

ここでは、コーヒーによく使用される香料を2つ挙げ、安全性について解説していきます。

硫化ジメチル

「ジメチルチオエーテル」や「ジメチルスルフィド」とも呼ばれる物質です。

名前からは怪しい物質に聞こえますが、野菜や発酵食品などに含まれている天然の物質で、危険性は低い物質です。

製品にもよりますが、185mLの缶コーヒーには硫化ジメチルが約0.7 mg含まれています。

ADI(一日摂取許容量:害が及ぶ100分の1の量)は2.5 mg/kgとなっており、体重50 kgの人は一日125 mg摂っても問題ないとされています。

缶コーヒーに換算すると約180缶です。

現実的にこの量を飲むことはないため、缶コーヒー単体による被害はないでしょう。

品目硫化ジメチルの量
缶コーヒー(185 mL)6.7 mg
野菜ジュース(200 mL)3.5 mg
カマンベールチーズ(30 g)24.6 mg

硫化ジメチルは、表の品目以外にもキャベツやブロッコリーなどの野菜、フルーツジュースにも含まれているため、避けるのは困難な物質です。

逆に言えば、毎日摂取している物質なので、そこまで神経質に避ける必要のないものです。

酢酸ベンジル

硫化ジメチルと同様に、酢酸ベンジルも自然界に存在する物質です。バジルに含まれています。

アロマテラピーの世界では有名な物質で、梅の花の匂いの主成分でもあります。

酢酸ベンジルのADI(一日摂取許容量)は20 mg/kgであり、50 kgの人は一日1000 mgまで摂取しても問題ありません。

缶コーヒーには、0.0035mg~0.35mg程度の酢酸ベンジルしか含まれておりませんので、缶コーヒーの飲みすぎによる摂りすぎの心配はないでしょう。

生殖毒性試験において有害な結果が報告されていますが、缶コーヒーで害が出るほど摂取するのは現実的に不可能だと考えられます。

缶コーヒーの香料はどれくらい体に悪い?

缶コーヒーには硫化ジメチルと酢酸ベンジルが含まれていますが、どちらも身体に害を与える量は含まれていません。

これらは野菜に含まれている物質であり、私たちが普段から摂取しているものです。総合的に考えると、缶コーヒーの香料の危険性は低いと言えます。

もちろん摂りすぎには注意が必要ですが、1日数本の缶コーヒーで健康被害を心配する必要はないでしょう。

缶コーヒーに香料が入れられている理由

缶コーヒーに香料が入れられる理由は2つあります。

消えた香りを補う

1つ目は、熱処理によって消えた香りを補うためです。

コーヒーの香気成分は熱によって飛びやすく、製造過程の一つである「熱処理」の際に香りが消えてしまうことがあります。

消えた香りを補うため、香料が添加されています。

深みを作り出す

2つ目は、複雑で深みのある香りを出すためです。

コーヒーはいくつかの種類の豆をブレンドすることによって複雑な香りが生み出されます。

しかし、缶コーヒーにはそこまで多くの種類の豆が使われていないことが多く、香りが単調になりやすい傾向にあります。

複雑で深みのある香りを出すため、香料が添加されています。

無添加のおすすめ缶コーヒー

最後に、香料などの添加物が含まれていないおすすめの缶コーヒーを2つご紹介します。

DyDo デミタスブラック

出典:DyDo「ダイドーブレンドプレミアム デミタス」シリーズ5品を新発売!

1つ目は、DyDoのデミタスブラックです。

DyDo商品のため、自動販売機で売られていることが多いです。

酸味と苦みが強いコーヒーで、何度かリニューアルされています。

リニューアルされるたびに評価が分かれる商品ですが、根強いファンが多くいるロングセラー商品です。

ブラック以外にも多くのラインナップがあるので、好みのデミタスを見つけてみてはいかがでしょうか。

Amazon|商品ページ

タリーズ キリマンジャロブラック

引用:amazon.co.jp/タリーズコーヒー-キリマンジャロ-ブラック-COLD対応-285ml/dp/B08J6J9PD5

2つ目は、タリーズのキリマンジャロブラックです。

キリマンジャロのため酸味が強いですが、嫌な酸味ではなく雑味がないため、酸味が苦手な方でも飲みやすい商品となっています。

Amazon|商品ページ

【まとめ】缶コーヒーの香料について

缶コーヒーの香料について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

筆者は、タリーズの「バリスタズブラック」が好きなのですが、確認したところ香料が含まれているみたいです…。

一日数本であれば健康に被害は及ばないので、好きな缶コーヒーを1日数本飲む程度では健康被害は出ないと考えて良いでしょう。

しかし、人によって苦手な成分は存在するので、気になる方は控えてみてください。

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